めざします、ひとり残らず公開

　2013年は『ゼフィーベの空に風翔けて』に登場するキャラクターを増やしてゆこうと考えました。
　年のはじめにブログに登場したドードー・ジェット、夏にPixivで公表したシド・シスリット、やせっぽちのグラフィートー、それに、秋に紹介したパイロットのミルコーロ…
　確かにちぐはぐな顔ぶれです。それに人物紹介だけではなくて、ちゃんと物語上で活躍させないと、何のために考案したのか、伝えることができません。
　準備中なんです。完成した作品として一日も早く、と思いながら、経過報告ばかりを続けているんです。



　子供時代は私も、市販のおもちゃで遊んでいました。
　アニメの主役によくある勇ましいヒーロー達のおもちゃはあったけれど、そのすきまを埋められる存在がいるといい、そんな発想から生まれたのが、ドードー・ジェットでした。
　自分なりの「ごっこ遊び」を楽しむことが、私にとってのオリジナル作品の始まりでした。





　学生時代、ゼフィーベという舞台の名前もまだ考えていなかった頃、少年と少女が不思議な世界を旅する物語を思い描いていました。
　漠然としたアイデアだったけれど、当時の少年が現在の遍歴のカーロ、少女が空飛ぶ語り部リンナミーシャの原型でした。


　誰の人生も、楽なことばかりのはずがありません。私もいろいろな悩みやトラブルに向き合う中で、物語の空想を、心の支えにしていました。お酒を飲みながら気ままに絵を描いて、気晴らしにしていたこともありました。



　その頃の落書きあたりなんですけれど、故郷を探すリンナミーシャのそばに、しっかり者の女の子が登場します。誰かが悪だくみをしても鋭く感づいて、機転を利かせて切り抜ける少女でした。現在の赤毛のシャウラです。


　こんな風にして、ウェブ上で公開する以前から、数多くのキャラクターや物語を考えていました。
　去年までは少人数で通そうかと考えていました。けれど、過去に考え出したキャラクターは、できる限り公開しようと決めました。
　少人数にしようというのは、CGソフトの使い方が今より未熟だった頃の事情でもありました。
　それに、ゆるキャラブームなどと言われる近ごろは、あちこちで数え切れないほどのキャラクターが創作されています。
　どこかの会社や市町村がマスコットキャラクターを使い出して話題になってから「自分も昔、あれとよく似たキャラを考えていた」などと言っても相手にされません。どこにでもいるホラ吹きとして扱われて、それで終わりです。
　なるべく作品の世界観の中での立ち位置を決めながら、つまりゼフィーベという風土にやってきて、浮いた存在になってしまわないように注意しながらですから、一度に誰もかれもアップロードするというわけには行きませんけれど、それでも、誰かに先を越されてはたまりません。

　準備中なんです。2014年こそ、経過報告ばかりのブログではなく、読み物として楽しい、物語と、作品と呼べるような記事をたくさん書いていきたいと思います。