Sefiebe, a windy Region
ゼフィーベの空に風翔けて
むかしむかし、あるところにあった小さな国で、めぐりあったみんなの物語
七つの風の翔ける郷のイルフェリフの娘 語り部 リンナミーシャ
黒い髪と、コンドルの羽をした少女。
はばたくのはちょっと苦手。羽をいっぱいにひろげて風にのる方が上手。
語り部は、空の文明の歴史や記録をつかさどる仕事。古代エジプトの書記のようなもの。
利発で学のある女の子だけど、羽がない、空を飛ばない人間なんて、迷信だと思っていた。
けれども、あるときゼフィーベという小さな国へ迷い込んでしまう。
そこは地上にある、羽の無い人ばかりが住む国。
リンナミーシャにとって、生まれて初めて目にする、ふしぎな世界だった。
ふるさとへ帰る道を探しながらも、その一方で探究心も豊か。
地上に住む人々のことをよく知って、ふるさとへ伝えようと思っている。
夢みる赤毛の貿易商 シャウラ・ディーミ
ゼフィーベの一角にある、ささやかな商店の娘。
店の切り盛りは両親だから、シャウラは社長令嬢…と言えないこともない。
どこかの国に、おもしろそうな品物があると聞きつけるたび、すばやく品定めに出発する。
友達思いで義理堅い。思いをストレートに表に出す性格で、お金がらみの駆け引きはへた。
遍歴の科学者 エルンスト・カーロ
科学者をめざして、学問にはげむ少年。
遍歴課程を、つまり修行の旅をしながら、ゼフィーベの地にやってきた。
気さくで、いつも前向きで思慮深い。
孤独を愛し、権威やカリスマに対して用心深い。
つまり、明るくニヒル。
蝶の司 キャプテン・キュンメルと いもむしラゼンパ
キュンメルは、蝶たちと言葉をかわす、ふしぎな女の子。
仲間の蝶たちから、キャプテンと呼ばれる。
事件が起きると、蝶たちが飛びまわって手がかりを見つけ出し、
悪者がいると、キャプテン・キュンメルが、ふしぎな剣で退治する。
そういうみんなのなかで、最年少の仲間が、ラゼンパ君。
最年少だから、まだ、いもむし。
空飛ぶ小さな ドードー・ジェット
ゼフィーベの森の奥に住んでいるロボット。
空を飛ぶ際は燃料を使うけれども、急ぐ必要が無いときは電力で活動できる。
燃料は自家栽培したランタンカボチャから作っている。植物由来のエネルギーなので、環境汚染もしていない。
ふわふわパイロット ミルコーロ・ゼンプテ
空を飛ぶ舟・ルフトカーンを操る女の子。ハンドバッグ型の簡易端末をたずさえる。
行動力も知識もあるけれど、発想は短絡的。テレビなどで見た情報を正確に覚えるけれども、その種の情報をうのみにするタイプ。
愚痴や言い訳をよく口にするけれど、一目置いた相手に対しては素直に従う。
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『ゼフィーベの空に風翔けて』は、個人の作品です。掲載内容の転載はご遠慮ください。
文・絵 ・-Korge-・
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