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信者スキル無しの作家

 信者スキル、とでも言えるようなものが、あるような気がしてくる。
 自分はこれが大好きだ、と言って、ファンアートなどを作って、集団の構成員たちから仲間として認められるような能力。

 自分は作品を作っている、作品で評価され報酬を受け取ることを目指している、と言っているけれど、愛着がわく企業を見つけているわけでもない。
 採用担当者と面談して、冷めた顔で嫌味を並べられ、罵声を浴びせられ、ああこいつらは私と仕事をする気なんかハナから無いんだ、とはっきり分かると、そんな奴らがプロデュースしているコンテンツなんかに金や時間を使う気はしない。

 大物クリエイターが死去した、制作会社で悲惨な事件が起きた、というニュースを聞いても、やっぱり雲の上の連中のこと、という気がしてしまう。
 事件の犠牲者についての記事を見て、養成学校で首位の成績だった奴がようやくヒラ社員になれる業界なのか、じゃあ浪人したこともあるし、業界と関係ない四年制大学を卒業した者がどんな売り込みをしても無駄なのか、などという気がしてくる。

 もちろん彼らを憎悪して害して良いはずは無い。でも彼らの仲間になりたいと努力して突き放されていると、彼らがどんな最期を遂げたといわれても、特に感情がわいてくることも無い。
 むしろ「あの先生がたは死んじゃったけど、我々のとこには優秀な人材がいっぱいいるんだ」とか言われるんだろうな、という気がしてくる。
 今どきだから「これからはクリエイティブ関連は全部AIがやるんだ。人を採用するのは、外回りで飛び込み営業をやりますって人だけ」と言われるかもしれない。

 悲しみにくれている、か。
 それ、そんな風に歓迎されているっていうことだよ。

 面白くない。
 でも、創作活動というものは本来、好みや行動方針の相容れない様々な者がいて成り立つはず。
 働けば自由になるといわれて収容所にブチコマレタわけじゃないんだ。
 もう少し作品を作る努力をしよう。



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