SSブログ

ドードー・ジェット [ストーリー - キャラクター]

130130_Intr08vr2.jpg


 ゼフィーベの森の奥に、あるロボットがいた。

 ドードーという名前だったけれど、鳥のドードーとちがって、空を飛ぶことができた。

 それなので、鳥のドードーではなくて、ドードージェットだった。




130130_PPatchvr2.jpg

 ドードー・ジェットは、へんぴな山奥で畑をたがやして、ランタンカボチャを栽培していた。

 ランタンカボチャは、カボチャちょうちんやかぼちゃロウソクが作れる、かぼちゃ油の豊富な作物だった。

 それでドードーは、ランタンカボチャを栽培して、自分で使う燃料を製造していた。


 ゼフィーベの森のへんぴな山奥に住んでいるのは、空を飛べるドードーにとっては、陸路で往来できる土地を獲得する必要が無いからだった。

 ジェットの力で空を飛ぶので、長い滑走路があると便利かもしれないけれど、ドードー・ジェットは小さなロボットだったので、小ぢんまりした自分の家が、特に不便だとは思わなかった。

 人目を避ける理由は無かったのだけれど、人間に会いに行く用事が無かった。

 ましてや、森の奥のドードー・ジェットの家に立ち寄る人間など、これまでいなかった。

 けれども、ある時、ある少女がやってきた。

 その少女には、羽があった。



130130_08and01_vr1.jpg

 「おぬしはいったい、どうやって来たのだね。」

 「空、とんできました。」


 どう見ても事件ではないけれど、ここでもまたひとつ、不思議な物語が始まったのだった。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0