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いにしえの車輪使い

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 車輪使い ファレンカム=サーク(Wheelster Farrenkham-Cirke)
 雌雄一対の車輪を操り、この世の事象が、摂理の道を運ぶことを、見守り支える者。

 はるか昔、神々を名乗る支配者たちが世界に君臨した時代、かれらの命によって人間が住む地へ送り込まれた者の一人。
 人間が忠実なる信徒たるように、監視する任を受けた者の一人だった。

 ある時彼は人間に、車輪を使う知恵を授けた。
 野心からではなく、奇異な趣向でもなかった。人間が課役を確実に果たせば、支配する神々の利益でもあるはず。動機はそれ以上ではなかった。
 しかし、その行いが、人間が反乱を起こす恐れとなるとして非難され、彼は神々の都から追放された。

 時が流れ、かつての古き支配者たちは忘れ去られ、人間は自らの知恵で生きのびて発展を遂げた。

 今の彼は、神々が更なる懲罰を下す口実を見つけないように、表向きは人間とは深く関わらず、隠遁者然として身を潜めている。

*** *** ***

 2016年、漫画『空に迷う少女と黄昏の車輪使い』で公開したキャラクターです。
 けれど、Blenderで手足の関節を再現したキャラクターとしては、最初にデザインした者の一人です。

 最近の手入れの一環で、ほかのキャラクター同様に3Dデータの改良をしました。
 顔の部分だけポリゴン数を増やして、表情を作成しやすくしました。
 手首の構造を改善して、関節の自由度を向上させました。身振りの表現に役立つと思います。
 車輪を使う場面で、その周りに光る軌跡が出現するという描写をしたことがありました。当時は即興で車輪の周りに作成・配置していましたが、ひな型になる明るい色のパーツを、マスターファイルに常備することにしました。
 つまり、武器のレパートリーなどは増やしてなくて、表情や行動を描きやすくするための改善です。

 ヒーローロボ系のデザインは時代遅れかもしれません。
 Blenderを使い始めて最初に作成したのに、公表は人間や動物などのキャラクターたちよりもずっと後だった、というのも、それまで作品上の使い道を考えつかなかったからです。

 ロボットなら、造形や絵にする時に楽だ…というほどではありません。
 でも、人間のヒロインの顔を充分に仕上げる方が、ずっと大変です。
 そんな苦労と比べれば、ロボのほうがまだマシ、というところです。
 だから、ロボットのおもちゃは比較的安くて、私が子供時代のお小遣いで親しむことができたのかもしれません。

 でも、ファレンカム=サークも、その他のロボットがモデルのキャラクター達も、好きだから作成したものです。
 作品で活かせるか、それとも読者の皆さんが白けてしまうのか、私の努力次第でしょう。
 3Dデータとしては使いやすく仕上げたんですから、何か作品上の出番を作れるようにがんばってみます。



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