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掲載画像の二値化 [メイキング - GIMP]

Grayscaled_20170218.jpg

 少し考えればわかることでした。ネット上でいつでも調べることができたはずです。

 ついこの間まで、コミティア申し込み手続きの画面に出てくる「二値化」(にあたいか)という言葉の意味をなぜか考えず、カタログ掲載用の画像を送付していました。
 画像のドット一つを、黒か白かの1ビットの情報にする。大量の画像を取り扱うために、画像データのメモリーサイズをできる限り小さくする。
 そういうことに気づかないまま送付用のイラストを描いていたのだと思うと、自分の見落としぶりにがっかりします。

 いいイラストが描けたと思っていました。久しぶりにドードー・ジェットの出番を設けたし、いもむしラゼンパのためにトラムの小型版も用意しました。
 けれども二値化を知らなかったばかりに、肝心のラゼンパが思った通りには印刷されないようなイラストにしていました。
 がっかりして、対策を考え始めました。期限はコミティア申し込み手続きの受付期間、3月7日まで。



 アナログ作家さんなら、ここでスクリーントーンというものを買ってくるのでしょうけれど、私は使った経験が無いものなので、GIMPを使って、グレースケールの無い黒と白だけの模様をいくつか作成しました。

 模様のほとんどは失敗でした。モアレという現象が起きるものばかりでした。等間隔で黒と白のドットを配置しているだけなのに、目の錯覚のために異様な柄になってしまうものばかりでした。

 イラスト自体も、全く別の絵にしようと考えました。たとえば、モアレが起きてしまっても構わないように、ゆるキャラ系は登場しない絵にしようか―ファンタジーらしい風景だけにすれば、少しくらい気持ち悪い模様に見える部分があってもいいだろうか…そんなことを考えながら、Blender上で3Dデータをいじっていました。



 けれども、そう考えて作ってみた構図は、納得のいかないものばかりでした。急いでがんばったのに、トラムを走らせるラゼンパ君をしのぐようなアイデアは無かったんです。だから原点に戻って、ラゼンパたちの絵を手直しすることにしたのでした。

 低きに流れるような発想だったのかもしれません。仕上げで失敗してもいい絵、送付してどう受け取られても構わない絵にしよう、などと思った時点で、やっつけ仕事そのものです。胸を張ってお披露目できる看板になるはずが無いでしょうね。

 GIMPの機能で二値化への対応はしました。色メニューの脱色やポスタリゼーションを使えば、色もグレースケールも無い状態が分かります。スクリーントーンの代替は、フィルターのいくつかを組み合わせれば、様々なものが出来ます。

 描き直しを重ねたのに、最初に作った構図が最善だった。青い鳥のストーリーのようですが、こんなものかもしれません。

 それに、二値化のことを知って焦って描き直していた間は忘れていたことですが、最初の画像は念入りに作り上げてきたものでした。

 今年の初めころから『並行軌条の目に見えない交差』を執筆しながら、その合間を縫って作業してきました。
 ラゼンパがどんなことをしている場面か、ほかには誰がどこに登場するのか、それぞれの位置のバランスは。細かな推敲を重ねて、送付手続きにたどり着いた画像でした。
 二値化という一点だけを理由に全面的なやり直し、というのでは、私もまいってしまうというものです。
 自分で判断するものなんだから、自分の苦労に報いる形で片付けるべきだと思いました。

 そうして、最初の絵に手直しを施した画像で、今度のコミティアへの申し込み手続きを終えました。
 気を取り直して、当日持参する頒布品、がんばって作りましょう。
 二値化というものが何なのか覚えたんですから、印刷しやすい絵を描きましょう。そのための修業の意味もあるんですから、本を書いて、イラストのポストカードも、もっと作りましょう。

Binarized_20170302.jpg




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