スタート地点にたどり着け

　まず、気を緩めない対策なんです。
　朝早起きして、作品のために使ったり、計画を立てたりする時間を充分とらないと、作品づくりが進まないんですから。

　朝まともに早起きするためには、その前の睡眠がまともでなければ。
　つまり、晩の雑用をまともに片付けなければならないんです。
　キツイ眠いと思っても手を休めずに、絶対に眠り込んだりなんかしないで、自分の寝床の支度を済ませるところまで、たどり着かなければ。

　楽しいわけじゃないけれど、迷いながら選んできたことの積み重ねなんです。
　ここは自分でやらないと、周囲の誰かの都合に振り回される。
　ここで誰かに頼ってしまえば、自分が使える時間や、くつろぐ場面のどこかが土足で踏み込まれることになる。

　昔、どこかの時点でうまくいっていたわけでもありません。
　嫌なことばかり思い出すから、これ以上少しでも無様な失敗を増やしてはならないんです。

　親が介護を必要とするようになる前に、それよりもっと何年も前に、自分に合う作品を作る仕事を見つけていたらよかったはずなのに。
　根気のいる情報調べをとっくに終わらせて、作品づくりに専念できていたかもしれない。


　自分で必要なことを調べて、自分で判断して、誰からどう言われても自分の努力で進まなければならなかったんだ。
　誰が見ても分かる結果を出すまでは、評価と報酬を獲得するまでは、誰もかれもが冷ややかだとしても不思議は無いんだ。
　まあ、そんな所へたどり着いたとしても、誰もが私と仲良くなるわけがありません。
　私の仕事を妨害しなくなる、聞こえよがしに悪口を言わなくなる、そんな風にいわゆる消極的容認をする相手が大半でしょう。

　何にしても、ただそれだけの段階さえ、今の自分には遠い目標なんです。
　作品を作る時間も確保できない奴は、作り手と見なされるわけがない。
　それどころか起床就寝も予定通りにできない奴では、笑いものにされるくらいでしょう。

　乗り越えることができなかった障害物は多いけれど、ここまで来てなお「これが一番いいよ」「これが無難だよ」を目当てに駆けずり回るのでは、いずれ罠に追い込まれる獲物なんです。
　この手の話通りにしていれば、こいつは指図されたらなんでも言いなりになるやつだ、とでも見なされるのでしょう。
　心の支えになる、理解者になる誰かが現れることなんか期待してはいけなかったんだ。


　面白くない。気が重い。ふて寝していれば済むのならどんなに楽だろう。
　そんな今だから、眠り込まないで毎日の片づけものを済ませるしかないんです。

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　暗い話題ばかりでは、書いている本人も情けなくなります…。
　今度の投稿こそ、もっと前向きな話題にするように努力します。